不動産の売買実務において、隣地のブロック塀等が対象物件に越境しているケースがあります。

越境による影響の程度が小さい場合や早期の解消が困難な場合には、当該越境物に係る取り扱いに関する覚書を締結しておくことがあります。

越境については図面や現地で状況を確認し、買主に不測の損害を与えることがないよう契約前に説明しておく必要があり、覚書を締結する等、トラブルの火種を持ち越さないことが肝心です。

以下では、越境に関する覚書の参考例を記載します。


越境に関する覚書

〇〇〇〇(以下、「甲」という。)と、△△△△(以下、「乙」という。)は、甲・乙がそれぞれ所有する土地境界上における越境について以下のとおり合意し、覚書(以下、「本覚書」という。)を締結する。

土地の表示

甲土地 宮城県仙台市泉区・・・・

乙土地 宮城県仙台市泉区・・・・

第1条 甲・乙は、甲所有のブロック塀の一部が、越境物確認図(別図1)のとおり、甲土地から乙土地に越境していることを確認した。

第2条 甲は、甲所有の越境物について、自己の責任と費用負担により維持管理するとともに、将来、撤去・建て替え・改築等を実施する場合は、自己の責任と負担において越境物を撤去のうえ越境状態を解消するものとし、当該越境部分にかかる乙土地について、所有権その他の権利を主張しない。

第3条 乙は、甲が越境物について、建て替え・改築等により現状変更(通常の点検や軽微な補修行為は除く)しない限り、越境物の撤去その他の請求をしないものとし、越境物が存在するかぎりにおいて、現状のまま使用することを承認する。

第4条 甲・乙は、それぞれ甲土地、乙土地を第三者に譲渡する場合、当該譲受人に対して本覚書の自己の地位を承継させるものとする。

第5条 本覚書は越境物が解消された時点をもって終了するものとする。

第6条 本覚書に定めのない事項については、甲・乙の間において誠意をもって協議を行い決定する。

以上、本覚書締結の証として、本覚書2通を作成し、甲・乙記名押印の上、各1通をそれぞれ保管する。

令和〇年△月□日

(甲) 住所 宮城県仙台市泉区・・・・

    氏名 〇〇 〇〇  ㊞

(乙) 住所 宮城県仙台市泉区・・・・

    氏名 △△ △△   ㊞


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